世の中には様々な職業があります。
子を持つ親であれば、何かの職業について子供に
「これってどんな仕事なの?」
なんて聞かれること、ありますよね。
私にも小学生の子供がいるのですが、そういう時、いつも言わないように気をつけていることがあります。
職業や学校の説明のしかた
例えば、子供に
「ねぇお父さん、税理士ってどういう仕事?」
と、聞かれたとします。
こういう時、税理士がどういう仕事なのかを説明してあげますよね。
これが弁護士だろうと、サッカー選手だろうと、宇宙飛行士だろうと同じ。
どういう仕事なのかを、わかりやすく説明してあげましょう。
そうです、説明してあげるだけでいいんです。
子供に言ってはいけない言葉
税理士っていうのは難しいんだぞぉ、なるの大変なんだぞぉ、 死ぬ程勉強しなきゃ、なっかなか試験受からないんだぞぉ。
最悪です。
この言葉を聞いた多くの子供は
「そうか、大変なんだな。僕には無理なんだな」
と思ってしまいます。
そしてその瞬間、このたった一言が、その子が税理士になる可能性を奪います。
同じように、
- パイロットっていうのはなるの大変なんだぞぉ
- Googleっていうのは入るのが難しいんだぞぉ
- 早稲田大学っていうのは凄い難しいんだぞぉ
こういう言い方をされた子供は、
自分とは違う特別な人がなる職業、特別な人が行く学校なんだ
と思い込んでしまいます。
確かにパイロットは凄いし、Googleなんてなかなか入れないし、早稲田大学は私大トップの大学です。
凄い人しかなれない、凄い人しか行けないように思えます。
でも、ちゃんと目標を持って努力すれば、就けるはずの職業、入れるはずの会社、入れるはずの学校ですよね?
あなたの子供、そういう可能性持ってますよね?
「君だってその「凄い人」になれるんだよ」
と言ってあげてください。
何も、トップアイドルやサッカーの日本代表を目指すと言ってる訳じゃありません。
本人が努力さえすれば、何とかなる可能性が高い範囲の目標です。
それを
「すんごいんだぞぉう、なかなかなれないんだぞぉう」
なんて言い方をして心のハードルを上げてしまっては、叶う夢も叶いません。
無意識のうちに、子供の可能性を奪わないよう気をつけましょう。
私の経験
実はこれ、私自身の経験なんです。
私の両親は戦争中に生まれた世代で、しかも田舎の高校を卒業してすぐに関東へ働きに来ました。
時代も地域も、とにかく情報量の少ない生い立ちだったのだと思います。
だからなのか、知り合いに会計士がいれば、
「会計士っていうのは儲かる職業だけど、なるのはもの凄く難しいんだぞー」
近所に早稲田へ進学したお兄さんがいれば、
「あそこの子は凄いな。早稲田なんてよっぽど勉強しないとなっかなか入れないんだぞー」
と言っていました。
それを聞き、当時子供だった私は、それらが自分とは関係のない仕事、関係のない大学なんだと思い込んでいました。
「お前には無理だ」と言われていたわけではありません。
でも同じことです。
無意識のうちに、私は自分の可能性、自分の限界を狭めていました。
今考えれば、もっと色々頑張れたんじゃないかなぁと思ったりするわけです。
ジジババに気をつけろ
職業や大学などの説明は、自分や奥さん(旦那さん)が気をつけるだけでは安心できません。
自分達の親や親戚、ご近所さんにも気をつけましょう。
特にジィジやバァバ、親戚のジジババといのはとかく余計なことを言うもの。
年輩で知識もあるだけに、様々な職業の本当の大変さを知ってる場合もあります。
だからこそ、彼ら、彼女らは子供に苦労をかけまいという良心から
「大変なのよぉ、難しいのよぉ、凄いんだぞぉう」
と言って来ます。
しかし子供というのは、本当に何気ない一言で考え方を変えてしまうもの。
変な印象を付けてしまい、子供の可能性を奪わないよう、親はこのような「ジジババ達」と会う時は気を付けましょう。
会話を遮ってまで訂正する必要はないと思います。
後で子供と2人っきりになったときに
「お婆ちゃんはああいうこと言ってたけど、あれは知らないで言ってるんだからね。確かに大変な職業だけど、だからこそ人の役にも立てるし、努力すれば誰にでも就ける仕事なんだよ」
というフォローだけはしっかりするようにしましょう。
子供の心のハードルを上げないよう、親は細心の注意を計るべきなんです。
最後に
いかがですか?心当たりありませんか?
例えばテレビで「アップル本社に勤める日本人」なんかが出て、出演者が「凄いですねー!どうすれば入れるんですか?」なんてことを言うシーンなんかもあると思います。
そういう時だって、
「確かに凄いよね。でも普通にちゃんと勉強すればお前だって行けるよ。そんなに特別なモノじゃないんだよ」
というフォローを入れてあげてもいいと思います。
大事なのは、とにかく子供が自分の可能性に限界を感じないようにすること。
努力さえすればどんな難関大学にも行けるし、一部の特殊なものを除けば、どんな職業にも就くことができる。
そういう考えを子供に持たせてあげることが、とても重要なことなんだと私は思っています。
コメント