「それは人それぞれの考え方によりますよ」
って、会社で言われました。議論の末にです。
とても違和感がありました。
どうして腑に落ちなかったのか、少し考えていたら答えが出ました。
「考え方は人それぞれ」をどう扱うか。
実はそれって、人間関係を良好に保つために知っておくべき、基本的な事なんじゃないかと思います。
人は「考え方は人それぞれ」を話し合う
「考え方は人それぞれ」って便利な言葉です。
だって、考え方は人それぞれなんですから。
でもね、考え方の異なる者同士が、お互いに納得できる答えを導き出す。
そのための作業が「話し合い」なわけです。
自分の考え方を言い、相手の考え方を受け入れて理解する。
その上で、お互いの考え方に歩み寄ったり寄らなかったり。
そういう行為を、人はわざわざする訳です。
だから議論の末に、その議題に対して
「それは人それぞれの考え方によります」
と言ってしまうのは、議論の放棄です。平行線です。何も解決しません。
この「もうそこは人それぞれですねー」はだいたい、自分の納得できる結論に至らなかった人から出ます。
そういう時は「あ、こいつ逃げたな」と思ってよいと思います。
人は「考え方は人それぞれ」を認め合う
ではこの「考え方は人それぞれ」とは、どういう時に使うのが正しいのか?
それは、答えのない問題、話し合ったところで解決しない価値観の違いがある場合などに使います。
例えば好みの問題。
私が、日本酒が好きで焼酎が好きじゃないのは、人それぞれ。
私が、サッカーは好きでも野球が嫌いなの、人それぞれ。
あなたが、男性が好きでも女性が好きでも、人それぞれ。
そんなの、話し合ったって解決しませんよね。
話し合い自体がナンセンス。
人の好みというのは、共感したり、影響を受けたりする事はあります。
でも基本的に「人それぞれ」の自由が許されている場合には、話し合いは行われるべきではありません。
そうやって人は、「考え方は人それぞれ」を認め合っている訳ですね。
まとめ
いかがでしたか?
こうして考えると、人は、自分と他人との違いに対して、「話し合って歩み寄る」と「認め合い」を繰り返しながら、日々を過ごしている事がわかります。
人から嫌われたり、会社や家庭で人間関係が上手く行かない人というのは、もしかしたらこの「話し合って歩み寄る」と「認め合い」ができていない可能性があります。
相手との関係を良くしたいのであれば、自分が今やらなければならないのが「話し合い」なのか「認め合い」なのか、一度考えてみてはいかがでしょうか?
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