F1 2025年シーズン 第8戦モナコGP まとめ

F1の世界

昨年はルクレールの母国初優勝で沸いたモナコGP。反面、最も退屈なレースとなりました。
今年は2ストップが義務化されたことで、各チームどんな戦略で挑むのか注目です。

DAZNでF1やF2の実況、解説をご担当されていたモータースポーツジャーナリストの小倉茂徳さんが、5月14日にお亡くなりになりました。とても残念で悲しいことです。F1の現場で長く活躍された方で、F1業界としても大変貴重な存在を失ってしまったと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。

DAZN 
 

2026年はディズニーがF1と提携

どの程度の提携をするのかがまだ明確にはなっていませんが、幅広い層にF1をアピールできていいですね。ディズニーランドにF1マシン展示したりして欲しいです。

映画「F1」プレミアムレビュー会

日本では今年6月27日公開となるブラッド・ピット主演の映画「F1」が、F1ドライバーや関係者向けにプレミアム上映されました。

ん?ドライバーが18人しかいない?

一人はシムレースの配信で忙しかったと言う噂です。じゃあしょうがないですね。
もう一人の坊ちゃん不参加の理由は不明です。

この映画、公開が楽しみです!

ちなみに私は、こっちの最初のトレーラーが好きです。Queenのやつ。

 

フリー走行

さすがモナコ。フリー走行からいろいろありました。

エイドリアン・ニューウェイ

アストンマーチンへ移籍したエイドリアン・ニューウェイが、初めてアストンマーチンのガレージに登場しました。緑のニューウェイ先生。歴史的な1ページです。

FP1

LECがSTR坊っちゃんに追突。原因はSTR坊ちゃんがANTに譲った後にレーシングラインに戻ってしまったこと。これでいきなり赤旗中断。
このインシデントにより、STR坊っちゃんは1グリット降格ペナルティー

FP2

HADがクラッシュ。自分に対してブチギレてました。これで赤旗中断
でもHADはこれまで、クラッシュした後もきちんと結果で返してるので大丈夫だと思います。というかもはや、角田君にとって一番の脅威です。

ピアストリが珍しくクラッシュ。1コーナーを突っ込んでました。
これでまた赤旗中断

ベアマンの10グリッド降格について

ベアマンが赤旗中断中の追い越しにより10グリッド降格ペナルティとなりました。モナコでのこの裁定は「死ね」と言っているようなものです。しかし映像を見ると、避けられたとは思えません。

  • 手前のマーシャルは白旗を振っている(前方に遅い車がいることを表す)
  • 赤旗中断を知らせるパネルが見えたのがブラインドコーナーを出た直後
  • パネルが見えたのと前方の車が見えたのがほぼ同時
  • ステアリングに赤旗中断を知らせるランプが点くとはいえ、モナコを攻めてるドライバーが瞬時に気づくのは無理

ピットからの無線指示が遅れたとも考えられますが、これで10グリッド降格は運が無いとしか言えないです。

しかし同様に赤旗中断後の追い越しが確認されたCOLとSAIについては御咎めなし。
理由は、赤旗中断がパネルに表示されたとき、SAIもCOLも前方の車までの距離がそれぞれ42mと30mと非常に接近していたタイミングだったためとされます。まぁこれは納得。しょうがないか。

Decision documents
The FIA is the governing body of motor sport and p...
  • Doc 29 – Decision – Car 55 – Alleged failure to comply with Red Flag in P2
  • Doc 28 – Decision – Car 43 – Alleged failure to comply with Red Flag

FP3

特に大きな事故もなく淡々と進むセッション。

と思ったら最後にハミルトンがクラッシュ。原因はトラフィック。でも誰もケガしなくてよかった。

ルクレールがFP1、FP2、FP3すべてでトップタイム。気合い入りまくりです。

予選

予選んんん!!!ほぼ予選が全てのモナコ。レッツゴー!

Q1

STRがGASを妨害 危なかった。STRはこれで3グリッド降格ペナルティ。ルクレール追突の件と併せると4グリッド降格。

VERのアタック中HAMが妨害する形に。これでHAMは3グリッド降格となってしまいました。

ANTがヌーベルシケインでクラッシュ。FP2のHADと同じところ。赤旗中断でこのままQ1終了。

LECがトップ。NOR、PIA、VERの順。TSUはP10通過
Q1脱落は以下の通り

Q2

いきなりトンネル内でRUSがストップ!これで赤旗中断
マーシャルみんなで押しててちょっと楽しそう。
しかしこれでメルセデス2台が脱落。

NOR、LEC、PIA、VER、HAMが1分10秒台へ突入。続いてHADが6位で通過。LAWは9位通過。
TUSは12位でQ2敗退。残念。

Q2敗退はSAI、TSU、HUL、RUS、ANT

Q3

実質PIA、NOR、LEC、HAMのマクラーレン対フェラーリの戦い。今回VERはちょっと届かない。やはりレッドブルは低速コーナー苦手なのか。

LECがトップタイム!PIAはLECに届かず!!LEC2年連続ポール!!!と、思いきや、最後の最後でNORがコースレコードでポール獲得!!!!

LECとNORの比較。NORをゴーストで表示しています。

P2を無線知ったルクレール。NOOO!!

「FiVisualized」さんが距離に置き換えてくれてました。こう見ると上位3人は世界が違います。

予選結果

ということで、予選の暫定結果は以下の通り。ここからペナルティで順位変わります。ハミルトンとか。

タイヤ

今回はハード:C4、ミディアム:C5、ソフト:C6。
前回イモラと同じく初のC6採用。でも予選以外では使われないと言われています。
今回のピレリの推奨は、、、

あきらめてる!推奨なし!
「モナコGPではすべてのコンパウンドが活躍します。何が起きてもおかしくない!」
だってw

スタート時のタイヤ

注目のスタート時のタイヤはめちゃめちゃ分かれました。

  • 上位勢はNOR、LEC、PIA、HADがミディアム
  • VER、ALO、HAMはハード
  • LAWとTSUはソフト!

スタート順位

HAM3グリッド降格のため、VER4位、HADは5位スタート!TSUは変わらず12位スタート。
レッドブルの神ストラテジお願いしますハンナさん!

(画像をクリックすると拡大します)

画像引用元:Formula 1®

レース

2ストップ戦略はどうなるか?TSUはどこまで追い上げるか?

レース展開

スタート!!!

TSUはHULに抜かれて13番手
いきなりBORがクラッシュ!
TSUはBOXしてソフト→ハードに変更

ここでVSC!!!

4周目 レース再開

TSUはクリーンエアでタイヤ稼げる。これはもしかするともしかする!
と思ってたら大間違い

9周目
GASクラッシュ!ブレーキトラブルでTSUに突っ込む。
GASはピットまで自力で戻ったためSC、VSC出ずイエローフラッグのまま。
TSUはダメージ無いんだろうか?

11周目 グリーンフラッグ レース再開

そして、今回のモナコGPを象徴するクソ戦略が始まる

12周目
チームメイトのHADがタイヤ交換で順位を下げないように、LAWがめちゃくちゃ遅いペースで後続を抑える。道が狭くて車がデカいから後続はLAWを抜けない。
(画像をクリックすると拡大します)

15周目
HADがBOX、ソフトへ交換。LAWは前方OCOとの差が約15秒、HADとの差は約23秒。
ピットストップにかかる時間は約20秒。
(画像をクリックすると拡大します)

はい、HADさん無事LAWの前でコース復帰
(画像をクリックすると拡大します)

しかし引き続きLAWは後続を抑え続ける。
なぜならHADが2回目のタイヤ交換を行う必要があるから。

19周目
BEAがBOX、早くも2回目のタイヤ交換を済ます。
NORがBOX ハード→ミディアム

20周目
HADがBOX。2回目のタイヤ交換完了。無事、LAWの前に出る。
おかしいでしょ、2回もタイヤ交換してるのに順位が変わらないなんて。

21周目
PIAがBOX、ミディアム→ハード

28周目
SAIのペースが極端に落ちる。1分17秒台が一気に1分20秒台に。
今度はSAIがALBのタイヤ交換時間を稼ぐために後続を抑えまくる
なんなんだこのレース
(画像をクリックすると拡大します)

ALBがBOX。SAIの前に。
そしてSAIはペースを上げない。なぜならALBはもう1回タイヤ交換を行う必要があるから
後ろを走るTSUとメルセデスの2台はずっと抑えられた状態

29周目
VERがBOX PIAの後ろに。順位変わらず。

もはや、まともなレースをしているのは上位5台のみ。

35周目
トップのNOR1分14秒台で飛ばす
VER 1分18秒台
SAI 1分20秒台
意味わからん

38周目
ALO止まった。マシントラブル。
こんなレース止まって正解かも。エンジンがもったいない。

44周目
2回目のタイヤ交換を終えたALBがSAIを前に。
今度はALBがSAIを前に行かせて後続を抑える
上位勢が1分14秒台で走る中、ALBは1分19秒台。

こんなのレースじゃない、、、

途中、シケインを直進してALBを抜かしたRUSがALBに順位を戻さない。
だって5秒ペナを受けた方がマシだから。

しかしRUSにドライブスルーペナルティ。
が、ALB遅すぎるから、RUSがBOXしてペナルティ消化してもALBの前に出たwww

ちなみにレース後、通せんぼしたお詫びにALBはRUSにディナーを奢ったんだそうです。
この二人幼馴染ですからね。

61周目
今度はANTがRUSにタイヤ交換をさせるためにゆ~っくり走る
(画像をクリックすると拡大します)

もはやレース崩壊

66周目
SAIがALBを前に行かせる。作戦通り。

71周目
後続から充分マージンを取ったRUSがBOX

76周目
TUSがBOX ハード→ミディアム 17位
角田くんはVCARB、ウイリアムズ、メルセデスにずっと抑えられていた今回最大の犠牲者

77周目
先頭を走っていたVERがBOX 4番手でコース復帰
赤旗が出れば優勝だったんですけどね。赤旗なんて出ませんよ。

だってみんなゆっくり走ってるんだもん

78周目
前のVERがいなくなったNORがペースを上げる。

そのままNOR優勝!!!
P2LEC、P3PIA、P4VER、P5HAM

LAWが後続を抑えまくったおかげでHADがP6、LAWはP8
VCARBの次に後続を抑えまくったウイリアムズはALBP9、SAIP10
ウイリアムズの次にANTが後続を抑えまくってRUSはP11

レースの流れをビジュアル化してる「F1Visualized」さんによるモナコGPビジュアル化。
LAWやSAIがいかに後続を抑えてたかがわかります。

The Monaco GP

  • チームメイトのタイヤ交換する時間を稼ぐために、本来のペースより5秒も遅く走って後続を抑え込む作戦が横行
  • 5秒遅い超スローペースでも抜けないコース
  • VCARBに抑え込まれたウイリアムズ、メルセデス、角田裕毅
  • ウイリアムズに抑え込まれたメルセデスと角田裕毅
  • メルセデスに抑え込まれた角田裕毅
  • つまり、最大の犠牲者が角田裕毅
  • 逆に、最高にラッキーだったのがオコン
  • 6位以下は1LAPダウン、9位以下は2LAPダウン
  • まともにレースをしてたのは上位5台だけ

レース直後の感想

タイヤ交換義務を増やすのではなく

「赤旗時のタイヤ交換はカウントしない」

ってルールにすればいいだけだと思うんですけど!

Driver Of The Day

DODはルクレール。惜しかったけど仕方ない。マクラーレンはやはり速かった。
しかし、特に誰も目立たなかったレースでは母国ドライバーがDODになりますね。

最終的な順位

トップ10は以下の通り。実は今回最もラッキーだったのはオコン。
自分の後ろで他チームが勝手に「小松マジック」を繰り広げてくれてました。
オコンはモナコと相性いいですね。

ドライバーズランキング

PIAとNORは3点差。残り16戦。3分の1が終わったばかり。
まだまだわかりませんね。ルクレールがチャンピオンになってもおかしくない!

次はスペイン!バルセロナ!
マクラーレンの「ミニDRS」が禁止されるので、それがどう影響するか注目です。
モナコの悪夢は忘れて、通常のレースに戻りましょう。

ボッタス!

DAZN 

コメント

タイトルとURLをコピーしました